Da dove viene la pasta alla tavola? 6

柏のイタリア語教室

テーブルのパスタはどこから来たのでしょうか? その6

Da dove viene la pasta alla tavola? 5 でアラビア半島にすむ人々がパスタを乾かすことを始めたらしいと書きましたが、9世紀から10世紀にかけて南イタリアはイスラム文化の影響を多大に受けたことを踏まえると、イタリアで乾燥パスタが定着するのは当然かもしれません。食べ物を保存する手段として乾燥させるということはもっともコストがかからないことです。

ドライパスタ

 パスタは、飢餓や長い旅を克服できる非常に長持ちする食べ物になるということは、この瞬間に人類がソフト小麦とデュラム小麦という2種類の小麦の違いを発見し、また、小麦粉で作られる製品の長期保存を可能にするというデュラム小麦の能力の発見がリンクしたことで人類と食べものの歴史の上で大きな重要性を獲得しました。そして、南北に長いイタリアの気候の違いは、2つの異なるタイプの小麦の栽培に影響を与えました。

 まず先に述べるべきことは、デュラム小麦は暖かい気候でよりよく収穫され、ソフト小麦はより北の緯度でも耕作を可能にしました。この理由が2種類のパスタの広がりを支えています。北イタリアで馴染みの多い柔らかい小麦から作る生パスタ(混ぜる卵は「触感」を確保する)の文化と南イタリアの文化であるデュラム小麦乾燥パスタです。

 最近の研究では、アラブ人の到来以前、シチリアのデュラム小麦栽培の普及と糸状および乾燥パスタの生産においては、2世紀から5世紀のユダヤ人コミュニティが重要な役割を果たし、ユダヤ商人自身による地中海への拡散を確認されています。いずれにせよ、前述のイブン・アル・ミブラッドの記述にある通り9世紀にはすでにさまざまなパスタの形式が存在し、アラブ人がシチリア島に滞在している間、シチリアのパスタの普及に貢献し、またこちらも先に述べた12世紀のアラブの地理学者アル・アイドリンは「糸状の小麦粉」と呼ばれる パレルモで作られたパスタを食べていると記しています。歴史家は現在、このパスタの歴史的な文明の十字路を中世のシチリアに置くことに同意しています。